日本中医薬研究会について
~中国漢方の普及と日本医療への新たな貫献を目指して~
日本中医薬研究会会長
山岡 聡文
日本中医薬研究会は全国の薬局・薬店1000余店の会員を擁し、34地区の各地区研究会から構成されております。会の目的は、中国伝統医学の粋を集めた中医学(中国医学)を研修し、またその精華である中成薬(中国の漢方製剤)を正しく理解し、日本国内は勿論のこと、広く世界の人々に普及し、人類の健康増進に尽力するとともに、日中両国の交流を密にし、永遠の平和と友好を願うことにあります。
21世紀のこれからの医療は、「集団」を対象にした画一的な医療ではなく、「個」人の体質、環境などに合わせた「オーダーメイド医療」となるべきです。さらに、病気になってからの「治療医学」ではなく、病気になる前の「予防医学」の重要性が叫ばれています。
この期待に応えるために私たちは「未病先防」を掲げ、実践してきたのが中医・中薬学であり、私たち会員は一層中医学の研修と中成薬の普及に努カし、日本の医療への新たな貢献と国民の健康増進に寄与する決意であります。
私達の活動とそのキーワード
■中国漢方の日本の医療への導入
中国漢方(中国では中医学と言います)は中国の伝統医学をもとに発展してきたもので、西洋医学とは異なる科学理論体系を持ち、中国には専門の大学も病院もあります。私達は国民の皆さんへの啓発、普及だけでなく、この中国漢方を日本の医師、薬剤師、栄養士などの専門の方々に紹介し、学術交流を深め、日本に医療分野に広められればと願っております。
■中成薬(中国の漢方製剤)の紹介
中成薬とは中国漢方の理論をもとに中国で創られた医薬品です。中国では薬局で売られていますが、病院でもよく使われています。「冠元顆粒」や「麦味参顆粒」は中国で新しく開発された中成薬で、従来の日本の漢方薬にはありません。このため、効能だけではなく、西洋薬と併用できるかどうか等の研究と、安全性にも充分に配慮し、中成薬の紹介に努めています。
■未病先防-生活習慣病の予防
私たちは地域の皆さんに、パンフレットや小冊子などをお渡しして、健康情報の提供に努めております。積極的に病気を未然に防ぐ事が大切だと考えているからです。高血圧、高脂血症、肥満、糖尿病、痛風などの「生活習慣病」は発言してからの治療よりも、日頃の生活習慣から改善し、予防する事が非常に大事です。まさに病気になる前の「未病」段階での「個」人「個」人の予防です。これが中国漢方の提唱する「未病先防」です。
■抗老防人-高齢社会への取り組み
日本は15歳未満の人よりも65歳以上の人が多く、しかも65歳以上の人が全体の16%を越えている「超」高齢社会です。人は誰でも年をとり、体力は衰えていき、病気にもなりがちです。しかし、衰えるスピードは必ずしも「平等」ではありません。中国漢方では年齢とともに進行する衰えを「腎虚」(じんきょ)ととらえています。この腎虚を改善、予防することを「補腎」と云います。それが「抗老防人」の第1歩です。
中国での会員研修と中国側からの厚い信頼
■北京で誕生
![]() 【北京人民大会堂 創立大会】 |
日本中医薬研究会は1986年11月22日、北京・人民大会堂で創立大会を開催しました。日本からは読売新聞社の記者が同行取材し、また、NHKの北京支局が取材し、テレビニユースとして全国に放映されました。
■北京中医医院での研修
北京中医医院内に北京中医薬研修センターが常設され、ここで定期的に研修が行われるようになりました。同医院は診療科目28科、ベット数530を誇る総合病院で、1日の外来息者が3,000名を超え、中国一の中医学専門病院です。
■華西医科大学との開発合弁
中国漢方薬を輸入しているイスクラ産業株式会社と華西医科大学付属薬学院(日本の薬科大学にあたる)との間で設立された華星中医薬有限公司は、冠元顆粒(かんげんかりゅう)や麦味参穎粒(ばくみさんかりゅう)をはじめ、数々の中国漢方薬を研究開発しています。 特に冠元頼粒は、狭心症と心筋梗塞の治療薬として国をあげて開発された「冠心・号方」を日本人向けに改良したものです。
■4つの製薬企業・工場との協力関係
イスクラ産業株式会社が輸入する中成薬はGMP(医薬品の製造と品質管理に関する規範)基準に合格した一流の工場で生産されており、安心して服用する事が出来ます。
私たちの基本理念 皆さんに健康な毎日を・・・
■中医学(中国医学)の研鑽
正しい知識の修得・深い理解がすべての基本
![]() 【きめ細やかなカリキュラム】 |
医薬品の販売、健康相談は薬学、医学、栄養学などの学問的裏づけに基づいて行われるべきものであると私たちは考えています。中医学の普及、中成薬の販売も全く同じです。中医学は単純な中国伝統医学ではありません。中国では現在でもなお、専門の大学で、学問的に研究、臨床応用され、科学的、理論的に立証し、絶えず「改良発展」しています。
そのため、私たち会員は中医学、中薬学、中医栄養学を基礎から系統的に学習しております。通信講座(6カ月)から始まり、入門、基礎、応用、専門と各講座をそれぞれ2年間ずつ順を追って受講しています。各地区の定例研究会では毎月、日本に多い疾息についてテーマごと直接中医師から学んでいます。さらに訪中団を送り、北京中医薬研修センターでの特別研修を行うなど研鎮を重ねています。
■消費者後援会・健康相談会
![]() 【お客様の立場に立った相談】 |
セルフケア・セルフメディケーション甜を普及し健康づくりを応援
毎日店頭でのお客さまからの健康に関するご相談に対し、中医学に基づいたアドバイスを積極的に行っております。その他、一人でも多くのお客さまに中国漢方を知っていただくため、中医師を講師に招き、地区のホール、公民館、集会戸井、デイケアセンターなどを利用して「中国漢方-健康講演会」を開催しています。
未来へのかけ橋 中国との新たな関係
■学術講座と日中瘀血シンポジウム
![]() 【血液サラサラ健康法 講演会】 |
私たちは日本の西洋医の先生方と共同して、高血圧、糖尿病、脳血管障害、虚血性心疾患、癌などに関する学術講座を開催し、私たちの中医学的経験と西洋医学的な知見、考え方などを交換し合い、学術交流をしてきました。毎年、中国から中医学、中薬学の研究者、中医師らを特別講師にお招きして、私たち会員とともに日中学術シンポジウムを開催しております。主なテーマは「瘀血」(血液の流れが悪い状態)、「痛証」(気血の流れが滞り、痛みを発生する状態)などです。
■専門家による学術交流から、子供たちとの相互訪問まで
中国との交流は、中国の中医師、中国漢方の研究者等と日本の医師、薬剤師等との学術交流だけにとどまりません。中国の中医薬学の将来のさらなる発展を支えるであろう中医薬学生の勉学・研究の一助にと、私たちは「中医薬学奨学金」を設け、1997年から毎年60名の学生に奨学金を贈っています。
![]() 【第1回 少年友好訪中団】 |
また、1993年に始まったハルピン市平房区少年児童文化センターの設立に協カし、その後1996年以来、私たち会員子弟とハルピン市の子供たちとは、夏休みなどを利用して相互に日本と中国を訪間しあい、スポーツ、音楽、書道、絵画などの学芸、遊ぴなどを披露して、仲良く、楽しく交流を行っています。私たちは、次の世代を担う子供たちが相互理解を深めるためには、このように永年にわたり、お互いに言葉を交わし、親密に交流を続けることが太切であると考えています。若い世代による中国との新たな絆を目指しております。
活動の歴史
![]() 【創立大会 北京人民大会堂】 |
■1986
11月・・・中国・北京人民大会堂で創立大会を開催
![]() 【抗老防衰キャンペーン】 |
■1987
1月1日・・・日本中医薬研究会発足
中医学でいう「賢」<生命の源>を補う事が、高齢社会に向かう日本では重要であると考え、国民にその意義を訴える「抗老防衰キャンペーン」を全国的に展開。全国39会場で1万3千人の参加者を集めた。
![]() 【第1回 全国大会・京都】 |
■1988
4-10月・・・奈良で開催された「なら・シルクロード博」に出店
6月・・・第1回全国大会を京都で開催
![]() 【消費者キャンペーン】 |
■1989
全国10ブロック制を導入し、会員研修の機会を増やすとともに一層の質的向上を図る。消費者キャンペーンの第2弾「アレルギーと中国漢方」を全国で展開。
■1990
5月・・・中国・成都で研修大会を開催
7月・・・第2回全国大会を東京で開催
9月・・・消費者キャンペーン「血液サラサラ、丈夫な血管」を展開
11月・・・第1回全国女性大会を岐阜・高山で開催
![]() 【「冠元顆粒」を新発売】 |
■1991
3月・・・血の流れをサラサラにする中成薬「冠元顆粒」を新発売。成人病が増加するなか、画期的な活血化瘀剤として注目を集める。
11月・・・北京中医医院内に会員が、いつでも利用できる常設の北京中医薬研修センターがオープン。
![]() 【第3回 全国大会・札幌】 |
■1992
2月・・・「小児成人病プロジェクトチーム」を発足
日本における小児成人病の実態を探るとともに、この問題の重要性を訴える(研究結果は冊子にまとめられた)
4月・・・「老人性痴呆と中医学」フォーラムを東京で開催
6月・・・創立5周年記念の第3回全国大会を札幌で開催。5周年史「素志廣圖」を発刊。
![]() 【少年児童文化センター開所式】 |
■1993
3月・・・中国大使館経済商務処から「中成薬普及功労者」として感謝状等の贈呈を受ける
5月・・・建設を協力支援した中国・ハルピン市平房区少年児童文化センターが完成
この年の地区ごとの講演会は61会場、「シンポジウム・脳の老化と中国漢方」(東京)など大講演会を6会場で開催した
![]() 【第4回 全国大会・北京】 |
■1994
6月・・・第4回全国大会を北京・人民大会堂で開催
10月・・・シンポジウム「ストレスと中国漢方」を東京で開催
11月・・・講演会「中国漢方から見た成人病」を岡山で開催
![]() 【「麦味参顆粒」を新発売】 |
■1995
3月・・・「麦味参顆粒」を新発売
9月・・・講演会「糖尿病と中国漢方」を東京で開催
10月・・・講演会「ストレスと中国漢方」を名古屋で開催
10月・・・講演会「血液サラサラ健康法」を東京で開催
![]() 【第5回 全国大会・横浜】 |
■1996
4月・・・日中活血化瘀シンポジウムを東京で開催
8月・・・会員子弟がハルピンの平房区少年児童文化センターを友好訪問(以降毎年8月に訪問)
9月・・・創立10周年記念の第5回全国大会を横浜で開催。10年史「温故創新」を発刊。中国・ハルピン市より少年児童を招聘。
![]() 【第1回 青年大会・東京】 |
■1997
5月・・・第2回全国女性大会を東京で開催
6月・・・日中「痛証」シンポジウムを東京で開催
11月・・・第1回全国青年大会を東京で開催。
![]() 【第6回 全国大会・神戸】 |
■1998
2月・・・講演会「女性の健康と中国漢方フォーラム」を横浜と東京で開催
4月・・・日中補血シンポジウムを東京と大阪で開催
9月・・・第6回全国大会を神戸で開催。
![]() 【第3回 女性大会・滋賀】 |
■1999
5月・・・日中瘀血シンポジウムを東京と大阪で開催
9月・・・第3回全国女性大会を大津で開催。
![]() 【第1回 少年児童訪日団】 |
■2000
5月・・・「日中瘀血シンポジウム-瘀血の科学」を東京で開催
8月・・・ハルピンより少年児童訪日団を迎える・9月 第7回全国大会を石川県で開催。


















